いつも快く私たちの相談事を受け入れてくれる懐の広い柿沢家。
かれこれそんなお付き合いをさせてもらい早5年が経つ。
相も変わらず今回の取材に快く応じていただけた。
柿沢家の暮らしぶりは外からでも容易にうかがえる。
手入れの行き届いた緑の庭と、敷地の随所に積み上げられた薪。
外回りはもっぱらご主人の作業場である。
気になる木があれば樹種問わず庭に植え愛でる。
実のなる木であれば収穫の時期には家族の一つのイベントになっている。
吹き抜けのある居間には木陰をぬってきた風が心地よく入ってくる。
窓から入る光は家中をくまなく照らしてくれる。
そんな居間が柿沢家の集まる場所になっている。
座卓を囲んで食事をしたり、語り合ったり、寛いだり。
日本人ならではの暮らしがそこからうかがえる。
家の雰囲気に合わせて購入した座卓は季節に応じて移動させる。
冬には和室のOMソーラーを利用した掘りごたつに変わる。
「今年はスイカに初挑戦してみました。」と前日に自前の畑でとれたスイカをごちそうしていただいた。
すぐ近くの畑を借りて自前の野菜をいくつもこさえている。
収穫はもちろん家族の共同作業。
「できたスイカはすっごい大きかったよ。三人で持とうとしても持てなかったもん。」その日は娘さん二人と甥っ子の三人で収穫を手伝っていた。
誰に強制されるでもなく野菜や木々を植え家族で収穫を行う。
まさしく住むことが至福の暮らしへとつながっている。
敷地面積 185.09㎡(55.98坪)
延床面積 118.53㎡(35.85坪)
1F 72.36㎡(21.89坪)
2F 46.17㎡(13.96坪)
家族構成 夫婦2人+子供2人
竣工年月 2009年10月
①インターネットで取り寄せた雨水タンク。庭の散水に利用している。②水やりはみんなでかわりばんこ。次女のみぃちゃん。③マリーゴールドの花。花が咲くと家族の話題が一つ増える。奥はご主人お手製の散水柱。④右手が玄関。左手が庭へ続く小道。ついつい庭へと足を運んでみたくなる。⑤道路向かいで借りている畑。ご主人と長女のはぁちゃん。
⑥ストーブ用の薪づくり。⑦割った薪は約一年乾燥させてようやく燃料になる。⑧玄関を入ってすぐ吹き抜けのある居間につながる。開放的な空間が気持ち良い。⑨和室は遊び場。甥のたぁくんが遊びに来ていた。真中に座卓を置けば掘りごたつへと変わる。使わない時は畳をかぶせられる。⑩吹抜けに下りてくるOMソーラーのダクト。寒くない吹抜け空間を作ってくれる。奥は小上がりになったフリースペース。父の書斎。子供の勉強部屋。用途は様々。
⑪観賞魚。二酸化炭素を与え、光合成した水草から酸素を得る魚。小さな循環型社会。⑫新築祝いでもらった観葉植物。⑬小物集めは奥さんの愉しみ。⑭家族旅行の想い出の一品。⑮ダンスレッスン用の姿見。
⑯畑でこさえたスイカ。⑰南側の道路から眺める。こぼれる灯りがあたたかい夕べを想起させる。